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| 納島正弘は「おっさん」が好きである。 だいたい本人が既にして「おっさん」の領域に突入しているわけだから、 これを嫌っているようでは身元が危ないのである。 とはいえ、わけのわからん屁理屈をふりかざして権力欲と保身に走る鬱陶しい「おっさん」は当然嫌いであって、それはまあ彼並びに僕のような1960年代生まれとしてはそうあって然るべきである。 おっと、こうなると一体誰の持論なのかわからなくなってきたが、 納島正弘ともども既にして「おっさん」の領域ながら、自らカッコイイ「おっさん」として生きていこうと画策している「新人おっさん」から見ると、彼の「おっ”つ”あん」像は、いささか懐が深い。 きっとそこには納島正弘の納島正弘たる所以のものがあるのであろう、という第8話である。 |
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| 【其の八:ホワイト号おっつぁん船員3人組のこと(1)】 | ||||
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教授:「船を買おうと思うが、どうですか?」 私:「船? 教授、あのフランス海軍の折り畳みボートがあるじゃないですか。」 教授:「ああ、あのボートに少々加算して中古の釣船を手に入れる。」 私:「釣船?どのくらい大きさなんですか?」 教授:「6人乗り、6〜7mはある。日産製50馬力。それで、あなたと山崎医院の院長と私とで出し合って3人でオーナーになるんですよ。私の持ち分は1/2、先生とあなたが1/4ずつ、かかる経費もその割合で割ります。早くあなたも船舶免許を・・・・」 教授は確か56歳、先生はなんと60歳、私が一番若造でしかも船舶免許を所持してないのは私のみ、免許をとるまでは私が船長になる昇格人事はないと言うこと、2等水兵のまんま、これはただではおけんぞ。 |
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ということで、3人が先生の病院に近いNHKビルのスターバックスに集まった。教授は契約書を人に頼んで緻密かつ公平な条件で作成してきて、3人が捺印、それぞれのバッグに控えを納めた。 カウンターに座って、ニヤニヤしたおっつぁん3人、海図を広げて 「宮島まで30分もあれば行くんじゃないの?」 「夏はこの辺で鯵が・・・フフ」 「まずは、似島まわりを小手始めに・・・アハハ」 と平均年令53歳のおっつぁんクルーの笑い声は若者ばかりのスターバックスで一段と響き渡るのであった。 |
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この船は、河太郎という料理屋の主人が所有してたもので、名前がダサイ、ホワイト号という。 「教授、名前変えれないんですか?もっとかっこいいのに、僕がロゴデザインしますよ。 教授らしく、バッハ号だとかブラームス号とか・・・やっぱりこれも変か。」 教授は、「もう最初の検査証がこの名前になっているから、もういいじゃない。」 「そうですね、なれれば愛着がわくもんですよね。」 かくして、1週間後の週末に進水式をとりおこなうことになった。<つづく> |
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